━ ≪beat★ナビ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2022.02.18配信
「ID/パスワード・おぼえていますか」
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こんにちは。
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社の河野です。
今月1日から来月の18日までは「サイバーセキュリティ月間」です。
昨年9月から、政府の普及啓発活動の一環として、
正式に運用が開始されています。
今回は、40周年を迎える人気アニメ作品『マクロス』とのコラボです。
タイアップ企画のページでは、ポスター画像も提供されています。
有名な「愛・おぼえていますか」という歌にひっかけ、
セキュリティの基本的な注意事項を啓発するものです。
・個人情報はむやみに発信しないこと!
・ファイルやリンクはすぐに開かないこと!
・パスワードは長く複雑にすること!
プリントアウトして、オフィスに掲示してみてはいかがでしょうか。
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◆目次◆
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今回は下記3点です。
[1] メインコンテンツ: ゼロトラストとbeat
[2] Tips: マルウェアフリー対策
[3] 編集後記
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◆1.メインコンテンツ
「ゼロトラストとbeat」
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「ゼロトラストセキュリティ」は、
現在、最も注目されるキーワードの1つです。
文字通り「何も信頼しない」ことを前提とする考え方です。
従来のセキュリティ対策と異なるモデルですが、
下記3つの施策を「利便性を損なわず」行うことがポイントです。
【暗号化】
ネットワーク内外の通信経路を暗号化する。
【多要素】
ユーザー認証を多要素化し強化する。
【ログ監視】
ネットワーク及び各種デバイスを統合的なログ取得で監視する。
従来は「境界防御」モデルが主流でした。
ネットワークを、信頼できる「内側」と信頼できない「外側」に分け、
その境界線で対策を講じるというものです。
「内側」は、社内LANやVPNで接続された他拠点等が、
「外側」は、インターネット等が該当します。
ファイアウォールやプロキシ、IDS/IPSなどの機能を持つ、
セキュリティ機器を境界線に設置し、通信の監視や制御を行うことで
外部からのサイバー攻撃を遮断する考え方です。
ご利用いただいているbeatサービスは「境界防御」を中心としています。
しかし、ゼロトラスト的要素が全く無い、という訳ではありません。
例えば、beatリモートアクセスサービスです。
【暗号化】
AES(128ビット)による暗号化
【多要素】
仲介サーバーによる認証
ワンタイムパスワードの自動発行による認証
ユーザー入力による認証
【ログ監視】
接続中端末の一覧表示及び強制切断
利用者毎の過去30日間の接続履歴表示
接続履歴CSVファイルのダウンロード及び自動バックアップ
また、リモートアクセスには「個別証明書」ともいうべき仕組みがあります。
「PC環境キーファイル、ログインID、接続定義ファイル」により、
「端末、利用者、接続元」を個別に特定し、検証したうえで、
接続可能としています。
この仕組は、ゼロトラストの原則にある
「どの端末で、誰が、どこからアクセスしようとしているのか」
ということを検証管理するための、前提となります。
接続履歴についても「何も信頼しない」という考え方から、
責任者権限を持ったアカウントでも、
削除したり変更することはできません。
例えば、Pマーク取得時には、各種操作ログの確実な保存が求められます。
そういった公的な認証を受ける際にも利用可能な操作ログを、
安全に保管可能です。
昨年12月のbeat★ナビでもお伝えしましたが、
再びEmotetが猛威を奮っています。
beatサービスにおいても、多層的な「境界防御」により、
「予防」に努めておりますが、十分お気をつけください。
攻撃者たちは、巧妙なフィッシングメール等で、
「マスク」を外させようと虎視眈々と狙っています。
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◆2.Tips
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Emotetでも採用された「マルウェアフリー」攻撃が、
流行してきています。
マルウェアフリー攻撃は、環境寄生型攻撃とも言われます。
アンチウイルスソフトが安全だと認識している
OSの標準機能やOfficeのマクロ等を悪用しています。
スキャンをくぐり抜けてくるマルウェア対策として、
beatクライアントアンチウイルスでは、
下記の機能が標準で有効になっています。
・ディープガード
・マルウェア対策スキャンインターフェース(AMSI)
有効にした状態のまま、お使いいただくことを強くお勧めします。
先月のbeat★ナビでは「RaaS」について、ご紹介しました。
サイバー攻撃に必要なものが、サービスとして提供されおり、
参入障壁も低くなっているというお話です。
メルマガではなかなかご紹介しづらく、お話できなかった、
下記のような情報を記載した冊子を、弊社で作成しました。
・ランサムウェアによって破壊されたファイルの画像
・「ダークウェブ」で売却されている個人情報の様子
・乗っ取られてしまい踏み台として公開されている端末 など
現状把握や、検討中の計画や施策の確認等にも、
ご活用頂ければ幸いです。
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少しだけFAQをご紹介。
beatクライアントアンチウイルスの
ディープガード機能について、詳細をご紹介しています。
マルウェア対策スキャンインターフェース(AMSI)について、
詳細をご紹介しています。
「Emotet」に関するお問い合わせを多くいただいております。
感染した懸念がある場合は、下記FAQを参照してください。
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◆3.編集後記
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beatは、今年の4月に20周年を迎えます。
その生みの親である吉田武央さんが、先月末に亡くなりました。
”タケさん”は、筆者にとって、雲の上の仙人のような人でした。
上記のページに、最近の写真がありますが、
当時から、金髪で髭面でしたし、席には居ないことが多く、
最初の頃は「いったい何をしている人なんだろう?」と思っていました。
たまに、オフィスですれ違うと、いつも気さくに声をかけてくれました。
beatやセキュリティについて質問すれば、丁寧に教えてくれるのですが、
頭のレベルが違い過ぎて、話の半分も理解できなかった、
というのが正直なところです。
beatはリリース当初から、単なる機器の販売ではなく、
サポートを含めたサービスとして、ご提供してきました。
それは、タケさんの考え方に基づくものです。
「賃貸(レンタル)契約で、“使用権”を提供する」
その遺伝子は、リモートアクセスにも、
個別証明書という考え方で残っています。
心からの哀悼の意を捧げるとともに、
タケさんの灯した一燈が、万燈となり、
日本のすべての中小企業を照らせるよう精進します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
次回は2022年3月18日(金)に配信予定です。
(カワノ)
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